骨粗しょう症が進行し、骨がもろくなると骨折しやすくなります。とくに大腿骨近位部骨折では、体を支える働きが奪われますので要介護状態になる原因の1つとなりますが、この骨折の85%は転倒が直接的な原因となって生じています。歳を取り、視力が低下して足腰の筋力も衰えてくるとどうしても転びやすくなってしまうのです。
大腿骨近位部骨折のうち85%は転倒が直接的な原因
骨粗しょう症の治療・予防薬は、作用によって次の3種類に分けられます。
(1) 腸管からのカルシウムの吸収を促進し、体内のカルシウム量を増やす薬=活性型ビタミンD3製剤 活性型ビタミンD3
(2) 骨の形成を促進する薬=活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン) 活性型ビタミンD3、ビタミンK2
(3) 骨吸収を抑制する薬=女性ホルモン製剤(エストロゲン)、ビスフォスフォネート製剤、SERM(塩酸ラロキシフェン)、カルシトニン製剤